塩谷賢作氏は、リトアニアで写真スタジオ「UAB Studio Aika」を設立・運営する、日本人の写真家です。この度、塩谷氏の初めての写真集「See-through Chrysalis」が、リトアニアで発売されました。
私も一度リトアニアを訪れたことがありますが、二つのことが印象に残っています。
一つは、首都ヴィリニュスの、やや時代がかった印象。運悪く大雨に降られた日、旧市街は舗装や排水が万全とは言えず、靴の中まで濡れてしまいました。良くも悪くも古風な街でした。
もう一つは、人々の信仰心の篤さ。大雨で床が汚れているにも関わらず、人々は教会で祈りをささげる際、ひざまづいて床に口づけしていました。十字架の丘も有名です。
不思議なことに、あるいは当然のこととして、塩谷氏の写真には、リトアニアの空気感が巧みに取り込まれているようです。UAB Studio AikaのWebサイトで公開されている、リトアニアの写真58枚のうち、10番目の曇り空と、11番目の雨にぬれた石畳が、私のお気いにいりです。
私の目撃した光景とは何の関係もないシーンを撮影されているのですが、なぜか雰囲気が同じなのです。
皆さまもお好きな一枚を探してみて下さい。
そして、もしお気に召したならば、写真集を購入してはいかがでしょうか。
さて、塩谷氏は近々日本に帰国する予定があるとのこと、都合がつけば北欧文化協会3月例会にお越しいただけるかもしれません。実現したら、サインしてもらうチャンスですね。
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